地名が教える自然災害~けれども漢字を信用しすぎない方がいいかも
Yahoo!ニュース - 変わる地名 消える災害サイン(2014年9月4日(木)掲載)
広島豪雨災害:「八木蛇落地」の地名が変更されたのは江戸時代以前では - 顧歩日記
広島の災害で話題になりましたが、地名がその土地の過去の災害を表しているというのは以前からよく言われていました。
現代的な美しい名前が付いている場所は、以前は避けてしまいそうな地名だったところが多いという説は納得できるところもあります。
不動産を購入する際はやっぱり地名に自然災害を表す文字が入っていると不安になる人も多いのではないでしょうか。
私自身、近隣にこうした災害があったのではないかと思わせる地名がいくつかあったこともあり、心配になって調べたこともあります。
ただいかにも災害があったような地名でも由来はまったく別の理由だったりすることもありますから、あまり早計な判断はしない方がよいかもしれません。
漢字は表意文字ではあるのですが、当て字も少なくなく、時代によってヨミは同じでも表記する文字が変わってしまうことも多いのです。
実際、私が調べた近隣の地名も、江戸以前は違う文字があてられていましたし、災害の意味ではありませんでした。
(もちろん災害が起こったことが伝承から消えている可能性もありますが)
逆に言えば、まったく災害とは関係のなさそうな地名が実は昔は別の漢字を....ということもあります。
こればかりはきちんと調べてみないことにはなんとも言えません。
結局、真剣に気になったら郷土史を丹念に探っていくしかありません。
幸いにも図書館に行けば地元の郷土史関連の本はかなりの確率で揃っているところが多いですし、最近ではネットで地元の説話を公開している人もいます。
日本は大規模な地震が有史以来幾度か起こっていますから、そのときに気になる辺りはどうだったのかは、比較的調べやすいように思います。
もちろん戦後の風水害などにも当たるのは当然のことです。
とはいえ、日本列島に住む以上、地震や台風などの自然災害はある程度、どこでも覚悟は必要でしょう。特に最近では温暖化の影響で気象の変化が激しいですから、過去は安全でも今後はわからないと心にとめておいた方がよいかと思います。