簡単には解決できないゴミ屋敷と親の家の片付け問題
氏名公表、過料も徴収 京都市ごみ屋敷条例案の課題 : 京都新聞
ちょくちょくテレビなどでも取り上げられるゴミ屋敷ですが、足立区などに続き、京都市でも本格的に条例で動き出すようです。
テレビではバラエティ的な感覚で放送されているものの、実際に近隣の不動産の所有者にとっては資産価値にも影響を与えますし、なにより住民ですと美観を損ねるだけでなく悪臭などの直接的な被害を受けてしまうので穏やかではありません。
とはいえ、条例で強制的に執行したとしても、それで単純に問題が片付くわけではないところがやっかいです。
おそらくゴミ屋敷の住人にしても、本当にため込みたくてため込んでいる人はほとんどいないのではないかと思われます。記事にもありますように、物がない不安や強迫観念、他者とのつながりが切れる恐怖などが、その根底にあるようです。
根本的な解決には薬物などと同じで、本来はなんらかの精神的な治療が必要なのでしょう。
当然、短期間ではなかなか結果が出ないものです。
条例で氏名公表や過料を規定しても表面的な対策にしかならず、その後、さらに環境が悪化する可能性も少なくないのではないかと危惧します。
似た話題として、最近になり親の家を片付ける(中の物も家屋そのものも)ことが話題となっていますが、世代的に物をため込む精神性が指摘されています。
深刻な実家整理問題、激増する老朽化マンション…どう解決?超高層型は廃墟化の恐れ | ビジネスジャーナル
実のところ親が物をため込むというのは私自身も直面している問題で、戦後の物のない時代と高度成長期を同時に経験している人にとってはそうめずらしくないことなのでしょう。
正面から言っても聞き入れてはくれず、かといって迂遠に言ってもごまかされる状態で、いい方法はないものかなと思案に暮れる日々です。