空き家の仲介手数料アップを、という記事に対して
社説 空き家解決に一助 手数料アップ、考えてみては - 住宅新報web | 政策
先月、この記事を見たときに、ずいぶんと気になってどうしたものかなとおもいつつ、公開せずに途中で保留にしていました。
ですが、昨日の空き家問題の記事を紹介したので、その流れでやはり書こうと思い直しました。
住宅新報社ですから仕方がないのでしょうが、さすがにこれはないというのが印象です。
たしかに仲介としては空き家を販売しても旨味はあまりません。
仲介手数料は物件価格により上限が決められ、価値の低い空き家は利益になりません。それでいて、ニッチな市場であり普通の物件より売りにくいという面があります。
なので仲介業からすれば、現在の手数料収入を上げて欲しいとなるのはわかります。
しかし空き家の最大の魅力は価格だと思われます。
購入しても、リフォームだの何だのと手を入れなければなりません。購入時に手数料が上がってしまっては、空き家の魅力に影響が出るのは必死でしょう。
ですので空き家対策は、従来の不動産仲介とは異なった事業として捉える方がよいのではないでしょうか。
仲介手数料ではなく別のところから利益を得るビジネスモデルを生み出すべきではないかとおもいますし、実際に動いている方もいます。
また仲介として旨味が少ないのなら、自治体が間に入り、賃貸として廉価に貸し出す代わりに、借主は責任を持って管理を行う形もひとつの手ではないでしょうか。
いずれにしても解決するには壁があるでしょうが、空き家は大きな社会問題となりつつあることですので、 よりよく循環が行われるようになるのが不可欠だと考えます。