零細企業経営者や自営業者の住宅ローン:審査に通る確率を上げるためには
今回は一昨日のこの記事、
零細企業経営者や自営業者の住宅ローン:最難関は都銀よりもむしろ... - 住宅ローンと不動産のニュースまとめ
からの続きです。
公務員や上場企業のサラリーマンと比べて審査の厳しい零細企業の経営者や自営業者が、住宅ローンを通る確率を上げるには、というお話です。
当然のことながら、現在ビジネスがうまくいっている人を対象になります。
うまくいっていない人が住宅を購入しようということはあまりないとおもいますので。
銀行も貸し出したいときは審査が甘くなる
まずは借りる時期を選ぶことです。
政府が住宅購入をプッシュしている時期で、銀行側も貸し出しをしたいときです。
つまり今ですね。
もっとも、いつもでしたら、金利が安いとはいえ住宅は高額の買い物ですから気をつけて、となるのですが、今回の記事の対象はビジネスをしている人なので、個々のリスク計算はできる人が多いですから、買い時と言っておきます。
もうひとつ、年度末などで銀行側がその年度のノルマを達成したいというときがありますので、その頃もねらい目です。
日ごろの仕事で金融機関の取引実績をつくっておく
借入先の銀行との取引実績はとても大切です。
納税はもちろんのこと、水道光熱費、その他の公共料金の引き落としに、もちろん普段の支払に利用しているかどうかです。
もっともそんなこと以上に担当者が優秀かどうかが大切で、当然、担当者の力量で上へのプッシュも変わってくるのですが....こればかりは仕方のないこともあります。
営業年数は長いほど信用につながる
商売を初めて3年以内はかなり難しいでしょう。下手をすると門前払いのときもあります。
法人の場合も3年分の決算書が必要になるので、自営時代も含めて3年間は経過した方がよいです。
できれば10年以上営業実績があればいいのでしょうが、さすがにそこまでなくてもだいじょうぶでしょう。
個人の方でも確定申告は青色申告でするべきです。
控除などで有利になりますし、面倒ではありますが、ビジネスをしているなら白色申告から青色申告へ切り替えておくのは他にもメリットはあります。
またこの3期、なるべく営業利益を黒にしておくこと。
特に最終年が黒字はどこの金融機関でもおそらく必須だとおもわれます。
決算書のお化粧も
決算書のお化粧はこの3年より前から計画しておく方がよいです。
法人の場合、資本金が少ない場合は増やしておく方が無難です。
零細企業の場合、資本金の額=本気度と取られることがあるというか、少額ですと警戒されることが多いので、100万以上は欲しいところ。
最近は1円起業も可能ですし、合同会社で始められる方は少なめの資本金の方も少なくないのですが、通常の営業や別の融資でも必ずチェックされますから、ゆとりがあれば増資しておきたいところです。
また借入金、特に1年以内に返済予定の短期借入金は内容を問われることが多いです。
借入金が多いと当然、相手は不安になります。
これも3年間の間に減らしておきたいです。
とはいってもこれらは融資を受けるに当たっては基本的なことなので、今さらの方もいらっしゃるかとおもいますが。
頭金は多めに用意しておく
最後に頭金の用意についてです。
最近はフルローンもよく聞かれますが、一般企業のサラリーマンと比べて審査に通りにくい立場としては、信用のためにもそれなりの額を用意しておく方がいいでしょう。
一般的に、住宅ローンの借入額が、物件の価値を下回るような額をということで、よく頭金は価格の2割と言われますが、やはり最低でもその金額を、もちろん多ければ多いほど通りやすくなるとおもいます。
個人的に、直近の営業利益、借入金の額、頭金の割合、この3点はかなり重要視されると感じています。
もちろん住宅ローンなので個人の状況もしっかりとしておくのは絶対です。
先日に記事にもした携帯料金の未納などは御法度ですので注意してください。