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住宅ローンと不動産のニュースをまとめない

住宅ローン、不動産についての気になったニュースや話題をまとめるつもりでしたが、まとめられずに。

住宅ローンの繰り上げ返済をせずに株式投資をすすめることについて

住宅ローン

高知の人からはじまる一連の賃貸vs持ち家論争の話を読み返していて気になったのですが、住宅ローンの繰り上げ返済をせずに株式投資をすすめる人というのは案外多いようです。

たしかに今は史上空前の低金利で、フラット35のような全期間固定金利のローンですら、仮に最長35年間のローンでも1%台半ばで借り入れることができますし、株式市場はこの2年半で大きな上昇を続けています。

http://www.flickr.com/photos/47035764@N03/15355859208

photo by HereIsTom

今だけみれば金利を超えるパフォーマンスが期待できる株式相場

単純に金利と株式市場の上昇幅だけみれば住宅ローンの繰り上げ返済などくだらなく見えてしまうかもしれません。
ですが35年間の間には、常に大きな変動が起こります。ここまでよいパフォーマンスを市場がみせている時期の方が少ないと考えるべきです。

たとえばダウ平均に投資するインデックスファンドならば、今までの傾向から何十年と所持していれば、大きな利益が出る可能性は高いでしょう。

リターンが大きければリスクも大きい

ただしあくまでも、これまでの傾向であって、これからも同じように動くかは誰にもわかりません。
これまで右肩上がりであったものが、今後も同じように何十年もあがり続けるのかは、なんの保証もありませんし、解約したいときに必ずしもよいパフォーマンスが出ているかはまったく不確定です。

株式投資はリターンも大きいですが、当然、それと同等のリスクもあります。

35年間の間に、大きな損失を出してしまうのもめずらしいことではありません。
ある程度利益が出てからの損失でしたらまだしも、最初に大損失が来れば、立て直すのはかなり厳しくなります。

証拠金取引とは違う

それどころか最近FXなどで馴染みとなった、レバレッジをかける、という単語も出ているのですが、FXのような証拠金取引では基本的には維持率を割った時点でロスカットされ、証拠金の大半を失うだけです。

(もっとも約定能力の低い会社や値が飛ぶような相場の場合には、いつぞやのスイスフランの時のようにロスカットが効かないという恐ろしいこともありますが)

ですが、住宅ローンの場合にはそうはいきません。
仮に投資で大きくマイナスを出した場合、住宅ローンによる負債は残ったままです。

そもそもリスクをとる事業の資金運用と、一般家計を同じ俎上に並べることはあまりよいことではありません。

もちろん本人がどのような方法を選ぶかは自由です。ですが、リターンに応じた大きなリスクもある以上、安易に他人にすすめるのは褒められたことではないでしょう。

低金利でも住宅ローン返済期間の短縮のメリットは小さくない 

いくら金利が低いとはいえ、返済期間が35年のローンを組めば少なくない金利をとられます。
逆に繰り上げ返済は金利の低い今でも、ノーリスクで確実にリターンが見込める手段です。
金利が1.58%とはいえ、35年間のローンでは金利は馬鹿になりません。仮に2000万円借りるとしたら、金利だけで6,049,741円と600万円以上の金利を支払わなければなりません。

当初の期間そのものを短くする

そもそもフラット35では返済期間を20年以内にすることでさらに金利が安くなるので、繰り上げ返済以前に当初から期間を短く設定しておけば、今月(2015年8月)の金利では1.35%となりますので、繰り上げ返済を考えなくても2,832,416円の金利で済みます。

返済に無理がなければ、15年の差で300万円以上の差が生じます。

先日紹介したアットホームのアンケートでは平均借入額が2500万弱で、返済期間が14.7年ですので、実際にはさらに差が出ます。
金利が低いからと長期で借り続けるよりも、期間を短くすることでノーリスクで確実にこれだけの利益が見込めるとなると、不確定要素が強すぎる株式投資よりも

特にこの10年から20年の社会では、汗水流して働くよりも、投資ができて成功する人間が社会でのし上がれるようになっている面は否定できません。
それでも現在の日本で住宅ローンを借りられる世帯では、貧困層に入るのは限られているでしょうし、大きなリスクをとってでの株式投資をする意義は小さく、ノーリスクでそれなりのメリットの得られる返済に回す方が堅実です。

住宅ローンの繰り上げ返済をしていけない場合

とはいえ、住宅ローンの繰り上げ返済をしてはいけない場合もあります。

まず手持ちの貯蓄に不安があるときです。

いざというときのために少し手元にゆとりのあるだけの現金を残しておくことはとても重要で、いくらでも繰り上げ返済に回していいというわけではありません。

この他、状況下が限られますが、激しいインフレのまっただ中にあるときも繰り上げ返済をしない方がよいでしょう。

ネットにしろなんにしろ、著名人の言うことを鵜呑みにはしないことと、今の景気の状況だけで判断しない、 ということが大切なことかとおもいます。