AppleWatch、Nexus(2015)6Pに見る有機ELの復権?
現地時間9月29日、Googleの発表会で、Nexus 5XやNexus 6Pをはじめ、10インチタブレットの Pixel C、新しいChromeCastなどが発表されました。
とはいっても、すでに5Xも6Pも事前にほぼ情報が出尽くしていたため、スマートフォンについてはそれほど目新しいものはありません。
6Pも噂通り有機ELディスプレイ(AMOLED)を採用しています。
ただ個人的に、有機ELはもう終わった技術だとおもっていました。
高精細化、大型化、生産コスト、寿命などの欠点が改善されず、Samsungも大型テレビから撤退、日本メーカーも部門を売却するなど、液晶と比べて技術的に苦しくなっているというイメージです。
(上記には個人的に液晶の色合いの方が有機ELよりも好きだということもあるのですが)
このように、液晶でジャパンディスプレイにシャープが対抗できるのかどうか、というのが関心の的だったのです。
ところが、先日のAppleWatchに有機ELが採用されたこともあり、どうもそうではないようでした。
iPhone7....はまだ液晶としても、iPhone8では、フレキシブル有機ELディスプレイが採用される可能性が高いのではないかという記事もあります。
フレキシブルディスプレイ採用というのは今後のデバイスにおける大きなテーマのひとつであり、有機ELには液晶よりもアドバンテージがありそうです。
有機ELの技術は韓国が一歩リードしていますが、日本メーカーもコストダウンや歩留まりの改善に努力しています。
有機ELパネルの発光層を製造するのに、SamsungやLGが主に採用している真空で材料を加熱し気化させる蒸着方式という手法が一般的ですが、パネルの大型化が難しい側面があります。
それに対し、現在の日本メーカーではレーザー、インクジェット、オフセットといった技術を利用する印刷方式により、大型化や効率化を図っています。
NHKも長寿命の有機ELの研究開発をしています。
今のところiPhone7の有機EL採用の噂は、Appleがジャパンディスプレイに巨額の資金を投資し、液晶の工場を建設させたことで、噂で終わりそうです。
ですが現在はAppleが採用する有機ELはLGが独占していますが、iPhone8ではそのジャパンディスプレイの有機ELが採用される、ということもあるかもしれません。
なにしろディスプレイ技術は日進月歩で数年で様相がガラリと変わるので、さらに違うタイプのディスプレイがメインストリームとなっている可能性もありそうです。