住宅ローンと不動産のニュースをまとめない

住宅ローン、不動産についての気になったニュースや話題をまとめるつもりでしたが、まとめられずに。

人工知能で物件の適正価格算出をする意義

jp.techcrunch.com

マッチングをはじめとした不動産関係のネットサービスが増えているのですが、このようなサービスも稼働しています。 

とはいえ、文中にもあるように、不動産価格というのは算定が難しいものです。
商品としては、チェックポイントが多すぎるというのもありますし、算出するには流通量が少ないので、どうしても経験則と勘に頼ることになります。 
そもそも、イレギュラーな物件固有の条件が少なくなく、実際に現地に行ってみないとわからないことがほとんどです。

割安な物件はたいていこの手の事情があります。
日当たりが悪い、大きな道路に面していて騒音がひどい、近所にあまり雰囲気のよろしくない場所がある、 物件の状態が非常に悪い(写真がない)などなど。

多大な費用がかかったり、手を加えてもどうにもならなかったり、いつ爆発するかわからないトラブルを抱えての運用を強いられるなど、投資用物件としては厳しい状況になりかねません。

http://www.flickr.com/photos/61258745@N03/16804534111

photo by Tours Departing Daily

少ないデータで高い精度が出せるかどうか

さて、この新サービスのVALUEなのですが、これまでの査定方法として、

「ヘドニック・アプローチ(マンション価格を専有面積や間取り、築年数などから回帰的に説明する方法)を用いていた。しかしその決定係数(回帰式の当てはまり具合、ざっくり言えば予測の精度)は0.8〜0.85(80〜85%の精度)。高いモノでも0.9(同様に90%)程度だった

というのを、

人工知能でディープラーニング技術を用いて過去25年間の東京都内における不動産取引情報や金利、公示地価などを学習。その結果、決定係数は0.94、また実際の成約価格との誤差で見ると、±5%以内が35%、±10%以内が64%という高い予測精度を実現したという。

という形で査定するそうです。

ただ、これはどうなのでしょう。
おそらく一般的な投資家でしたら、ある程度のデータがあれば、上記と下記の方法を特に意識せずに行っているでしょうし、果たしてこれに月5000円を払う価値があるのかはわかりません。
もし仮に手がかりとなるデータがほとんどない地域やタイプの物件の査定、特に1棟買いでの査定が、このレベルの精度を保てるのでしたら、有意義だとおもうのですが....

最近は不動産投資ブームを雑誌やネットが煽っている部分もあって、あまり深く考えないで購入する人も多いようですが、現地に足を運んで動画や写真、将来問題になりそうな箇所などの詳細なレポートを作成してくれるサービスの方がありがたいような気がします。